受け継がれていくもの
カンタキルトはインドの東、
ベンガル地方の農村で女性が代々受け継いできたキルトです。
サリーなどの古布の端切れを幾重にも
重ねてパッチワークで繋ぎあわせ、
一針一針差し子刺繍を施して1枚のキルトに仕上げます。
自由でおおらかな色とりどりのステッチと
経年による擦れが作り出すグラデーションが特徴で、
その技法は母から娘へと代々伝えられてきました。
ときに一定でないラフなステッチ。
逆に製作者の几帳面さが垣間見れるような細かいステッチ。
糸のすべてが誰かが手で針を運んだものであり、
ステッチの一つ一つに物語が詰まっています。
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